今回はまだ母が生きていた頃のお話。(父の話はまたいつかどこかで)
うちは3人兄弟で、私は末っ子として生まれた。
母の闘病生活は約4年で、そのうち日常生活を送る上で手助けが必要になったのは1年もなかった。
長期の介護ではなかったが、それでもほとんど協力しない兄弟と毎日介護していた私との格差はしんどかった。
休めない、相談できないなど不満を挙げたらキリがない。
うちは兄弟仲が良くなかったのが1番の原因だと思う。
会話しない期間が10年近くあった。
最近ようやく事務的な会話はできるようになったが、これも親の死が無かったらきっと叶わなかっただろう。
悲しいけど、母が繋げてくれた縁なのかなと。
介護はする人もされる人も辛い。
私もすごく孤独だった。
誰かに相談する、協力してもらうって口では簡単に言えるけど、現実は難しい。
だけど、独りでは必ず限界は来る。
私は友人や知人よりも私のことを全然知らない人(例えばソーシャルワーカーさんや飲み屋で知り合ったその場限りの人など)の方が気を遣わずに話せた。
言葉に出してみるとこんなに悩んでたんだなと自分を客観視できるし、人からの何気ない言葉に結構励まされた。
話すことが全てではないが、不満を吐き出せる場所を1つ作っておくといいと思う。
当時は終わりが見えない介護に疲弊し、毎日クタクタだった。
でも、今思い返すとあれだけ母と向き合えた時間は決して無駄ではないし、自分なりに一生懸命やったと思う。
介護に正解はない。
辛いなら逃げるのも1つ。
自分なりに向き合えればそれがあなたの正解。